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進歩性・予測できない顕著な効果(最高裁2019年8月27日)
平成30年(行ヒ)第69号
最高裁判所第三小法廷
【判決日・事件番号】2019年8月27日/平成30年(行ヒ)第69号
【裁判所】最高裁判所第三小法廷
【発明の名称】アレルギー性眼疾患を処置するためのドキセピン誘導体を含有する局所的眼科用処方物(特許第3068858号)
【結論】原判決破棄・知的財産高等裁判所へ差戻し
【要約】発明の構成から当業者が予測できた効果と、その範囲を超える顕著な効果の有無について、原審の検討が不十分であるとして原判決を破棄した。
【争点】進歩性の判断において、本件発明の構成から予測できない顕著な効果をどのように評価するかが争われた。
【判決原文・6頁(一部抜粋)】「優先日当時本件各発明の構成が奏するものとして当業者が予測することができなかったものか否か,当該構成から当業者が予測することができた範囲の効果を超える顕著なものであるか否か」
【判断の要点】最高裁は、構造が異なる他の化合物に同等の効果が知られていたことだけから、本件発明の効果の予測可能性や顕著性を否定できないとした。引用例には効果の有無・程度の記載がなく、他の化合物の効果から本件化合物の効果を推認できる具体的事情について、原審の認定・検討が十分でなかったためである(5~6頁)。
【実務上の着眼点】効果を主張・検討する際は、比較対象の化合物、引用発明との関係、測定条件、優先日当時の技術常識を整理し、本件発明の構成から予測できる効果の範囲を具体的に検討する。明細書の実験記載がどの効果を示すのかを確認することが出発点となる。
【結論の範囲】この最高裁判決の結論は原判決の破棄・差戻しであり、ここで特許の有効性が最終確定したものではない。
関連解説:進歩性 / 明細書・クレーム戦略
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