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進歩性・課題設定と動機付け(換気扇フィルター)
平成22年(行ケ)第10075号
知的財産高等裁判所
【判決日・事件番号】2011年1月31日/平成22年(行ケ)第10075号
【裁判所】知的財産高等裁判所
【発明の名称】換気扇フィルター及びその製造方法(特許第3561899号)
【事件・結論】審決取消請求事件。無効2009-800070号事件についての2010年1月25日付け審決を取り消した。
【争点】発明の解決課題をどのように認定し、課題の共通性や引用技術を組み合わせる理由を検討するかが争われた。
【判決原文・14頁(一部抜粋)】「課題解決のために特定の構成を採用することが容易であった」ことのみでは十分ではなく,「解決課題の設定が容易であった」ことも必要となる場合がある。
【判断の要点】本件発明は、通常の状態では金属製フィルター枠と不織布製フィルター材を強固に接着しつつ、使用後は水に浸漬して容易に分別できるようにするものである。裁判所は、審決が課題を正確に把握せず、周知とした課題から相違点に係る構成へ至る合理的な理由を示していないと判断した。分別を不要にする引用技術と、本件発明のように剥離・分別を容易にする技術との違いも検討している(27~29頁)。
【実務上の着眼点】課題を「廃棄を容易にする」といった抽象的な表現だけで共通化せず、使用時に満たす条件と使用後に解決する問題を分けて確認する。引用例に記載された課題・手段・作用効果を対比し、当該組合せへ至る説明が証拠に基づいているかを検討する。
【判示の読み方】判決は、課題設定の容易性も必要となる「場合がある」と述べている。すべての発明について独立の一律な要件を設けたものとして読むことは避け、事案に即して理解する。
関連解説:進歩性 / 明細書・クレーム戦略
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