【米国特許】Cloud of Change v. NCR (Fed. Cir. 2024)
更新日:1 日前
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記事種類:判決紹介
分類:米国
論点:混同
HP掲載日:2026-11-01
表示・分類確認日:2026年11月2日
Ameblo初出:2025-06-19(日本時間)
【米国特許】Cloud of Change v. NCR (Fed. Cir. 2024)
システムクレームにおいて「使用」(use)といえる主体が誰であるか、また顧客の行為が被告NCRに帰責される(代位責任)かどうかを詳細に検討し、被告の直接侵害を否定した。
⇒システムクレームでは、積極的誘引(米国特許法271条(b))及び寄与侵害(米国特許法271条(c))を主張することが得策。(本事案では、原告が積極的誘引・寄与侵害の主張を放棄している。)
1.「使用」の主体について
Centillion判決を参照し、システムクレームの「使用」を行う者として、「システム全体を管理し、そこから利益を得る(control the system as a whole and obtain benefit from it)」主体が該当すると示された。
ここで「利益(benefit)」とは、単に金銭的収益を得るという意味ではなく、クレーム上に記載された目的・効果(すなわち、発明が実現する本質的メリット)を享受することである。
本件特許のクレームが目的としているのは、POS端末の構築・編集や、ネットワーク越しにPOSソフトウェアと反復して相互作用できるシステムを用いることであるから、システムの本来の目的・効果を実際に享受しているのは顧客である。
2.「代位責任(vicarious liability)」が成立するか
方法クレームに関してはAkamai判決で示されているとおり、全ステップのうち一部を被疑侵害者以外の第三者が行っていても、それを指示または支配する、あるいは被疑侵害者との間に代理・契約関係等の特別な関係がある場合には、被疑侵害者が責任を負う可能性がある。
しかし、本件はシステムクレームであり、そもそも「使用」の帰属がどこにあるかが問題の中心であるところ、方法クレームとは分析の仕方が異なると裁判所は指摘した。
そのうえで、システムクレームにAkamai型の「代位責任」を直接適用しようとした地方裁判所の分析は混同があるとして、これを排斥している。
Akamaiのように方法クレームの個々のステップを誰が実施したかを積み上げて検証する手法を、そのままシステムクレームの「使用」分析に持ち込むことはできない。
システムクレームの場合は、「システムを構成する全要素が作動し、その結果としての発明の目的・効果を誰が享受しているのか」を一体として評価する必要がある。
したがって、Akamaiで問題となった「特定のステップを実行するよう第三者に指示したか」などの視点は、そのままの形ではシステムクレームには当てはまらない。
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2026年11月1日:AMEBLO原文をHPへ初回掲載した。
2026年11月2日:分類、論点タグ、記事情報、対訳案内、関連記事、相談先及びSEOを整備した。原本文は変更していない。
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