検索
論点別ガイド:クレーム解釈・均等論
クレーム解釈、均等論、PBPクレームを扱う記事を案内する。個々の事案の相違を踏まえ、各記事の本文と出典を参照されたい。
東京地判令和7年(ワ)70141【不活化ワクチン製剤】<中島裁判長>
東京地判令和7年(ワ)70141【不活化ワクチン製剤】<中島裁判長> *サポート要件違反(+進歩性欠如) 「血清型が非KG-型かつ非KG+型のラクトコッカス・ガルビエ」には、2021年以降に観察された「Ⅲ型」のラクトコッカス・ガルビエも含まれる。 ⇒本件明細書にはⅢ型を原因菌とするレンサ球菌症に対するワクチン製剤の開示は一切なく、Ⅲ型の不活化ワクチンはⅡ型を起因菌とするレンサ球菌症には効果がない。 特許権者は、本件発明の「非KG-型かつ非KG+型」はⅡ型のみを意味すると主張したが、優先日当時、Ⅱ型もⅢ型も分類として認識されていなかったのであるから、Ⅱ型を意味すると理解されていたとする前提を欠くとして退けた。 https://lnkd.in/gtJf3kka https://lnkd.in/gdThyj4j hanrei-pdf-95718.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:share:7510498163259129856/
大阪地判令和6年(ワ)7055【タクシー配車管理システム】<松阿彌裁判長>
大阪地判令和6年(ワ)7055【タクシー配車管理システム】<松阿彌裁判長> *非充足(均等論も不成立) 構成要件Cの「タクシー(情報)」とは、個々の車両(の情報)をいう。 ⇒本件発明における「ユーザが希望するタクシーを指定した配車確認要求」とは、ユーザーが選択した特定のタクシーの配車を依頼する旨の要求を意味する。 ⇒被告アプリにおいてユーザ端末に示されるものは「タクシー会社を指定する」画面であって、個々の車両の情報が示されるものではない。 +ユーザーが選択するのは特定の車両ではないから、「ユーザが希望するタクシーを指定した配車確認要求」も備えない。 https://lnkd.in/g2CkBdy2 https://lnkd.in/gjgg6uct hanrei-pdf-95332.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7510140151298211840/
【知財実務オンライン】「特許裁判例事典第4版」(知財塾)で新たに掲載した重要特許判決紹介(中村合同特許法律事務所、高石秀樹)
【知財実務オンライン】「特許裁判例事典第4版」(知財塾)で新たに掲載した重要特許判決紹介(中村合同特許法律事務所、高石秀樹) 1 動画全体の中心的メッセージ 明細書における「発明の課題」の設定が、サポート要件、実施可能要件、進歩性、新規事項追加、クレーム解釈及び充足論の全てに影響する。 したがって、単に分かりやすい日本語を書くという話ではなく、 • サポート要件を満たしやすくする • 引用発明との動機付けを否定しやすくする • 分割・補正の自由度を残す • 将来の被疑侵害品をクレームに取り込みやすくする • 不要な限定解釈を避ける という各目的から逆算して、課題、効果、実施例及びクレーム文言を選択すべきである。 2 実施可能要件・サポート要件(5分56秒以降) • 「~からなる」「~と~から合成される」等の文言は、その文言だけで排他的な意味に決まるのではなく、明細書記載の課題・技術的意義との関係で解釈される。 • 複数の部材からなる発明では、発明全体を一括して見るだけでなく、各部材について実施可能性を検討する。 (中略) • クレームの極端な端部
東京地判令和6年(ワ)70460【シールドトンネルの拡幅構造】<中島裁判長>
東京地判令和6年(ワ)70460【シールドトンネルの拡幅構造】<中島裁判長> *非充足(均等論も不成立) 「仮補填ケース中に充填材を充填する」のクレーム文言解釈について、「仮補填ケース」とは「充填材」を「充填する」対象となる容器を、「充填材」とは隙間や空所を詰める原料を、それぞれ意味するから、「仮補填ケース」と「充填材」とは、物理的に互いに別個独立した部材であると判断した。 本件対象製品の保護ピースは溶接して一体化した単一の部材であるから、「仮補填ケース」と「充填材」に相当する構成を備えるものとはいえない。 https://lnkd.in/gptU677n https://lnkd.in/g-A_GyWn https://lnkd.in/gDWmUbvi hanrei-pdf-95403.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7510141583036502016/
東京地判令和6年(ワ)7064【蚊類防除用エアゾール】<髙橋裁判長>
東京地判令和6年(ワ)7064【蚊類防除用エアゾール】<髙橋裁判長> *明確性要件違反 「付着性粒子」とは、処理空間内にエアゾール原液が噴射されて形成された薬剤粒子であって、床面や壁面等に付着し、時間が経過しても付着した状態を維持し、露出部に止まる蚊を駆除・防除する粒子を意味する。 ⇒「時間が経過しても付着した状態を維持」は不明確 ①本件明細書に好ましい付着量の記載があるものの、付着量を確認する試験方法、測定方法等については何ら記載されていない。 ②実施例からは、10時間後以降のKT50値が、露出部に付着した薬剤粒子が露出部に止まっている蚊を防除したことによるものか、露出部に付着した薬剤粒子に含まれる害虫防除成分が揮散して空中の蚊を防除したことによるものかが不明である。 <実務上の示唆> 機能的・性質的な記載を含むクレームを作るときは、当該機能・性質を具備するための具体的閾値又は測定方法を明細書中に明記する。 https://lnkd.in/gZFEcvRT https://lnkd.in/gz7kJDv6 hanrei-pdf-9529
令和6年(行ケ)10077【マッサージ関連サービスを提供するシステム】<中平裁判長>
令和6年(行ケ)10077【マッサージ関連サービスを提供するシステム】<中平裁判長> 「プログラムコード」とは「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータなど」を意味するものと解するのが相当であって、ソースコードに限定されない。 ⇒無効審決維持 https://lnkd.in/gZcZHTPK https://lnkd.in/gn-TsA7r hanrei-pdf-95218.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7510139167138439168/
令和7年(ネ)10048【ホームページ統合サービス提供システム】<中平裁判長>
令和7年(ネ)10048【ホームページ統合サービス提供システム】<中平裁判長> *非充足(原審と同じ) 「メタデータ」=情報提供者の情報機器に本システムから送信された入力フォームである情報提供者登録用メタデータフレームに、情報提供者が入力したデータを本システムが受信したものであり、ホームページ製作用途を含むもの。 ⇒特許権者が「メタデータ」に当たると主張する各URI及びカテゴリ名等は、ホームページ製作用途を含まないから、非充足。 被告製品の「5個のカテゴリページテンプレート」や「12個の商品ページテンプレート」は、URI、カテゴリ名、テンプレート名等の内容の相違に関わらず同一であるから、「そこに含まれるホームページ製作用途を利用し、これと関連するものとされた複数のホームページ見本が読み出され」たものに該当しない。 https://lnkd.in/gzy56sDW https://lnkd.in/gw7KT6Wq hanrei-pdf-95273.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedi
令和7年(行ケ)10037【断面画像検出装置】<長谷川裁判長>
令和7年(行ケ)10037【断面画像検出装置】<長谷川裁判長> *進歩性× <進歩性(①発明の要旨認定)> 『原告の主張する本件発明1の構成における「歯科人工物の画像オブジェクトの軸を含む画像」及び「歯科人工物の画像オブジェクトの軸」は、いずれも特許請求の範囲に記載されたものではないから、そのような事項に基づいて本件発明1の特定事項を認定し、甲1発明と構成の対比を行うことは許されない。』 <進歩性(②容易の容易)> 『相違点1-6に関して甲1発明から本件発明1に至るには、チタン製マーカの仮想的マーカを歯科用インプラントの画像オブジェクトに変更し、さらに、当該歯科用インプラント長軸を中心に、軸周りに回転させることができることが必要になるところ、このように主引用発明(甲1発明)から複数の段階を経て当該相違点に係る構成に想到することについて、当業者が格別の努力を要することなく容易に遂行し得たと認めるに足りる証拠はない。』 『両画像オブジェクトは、歯科用インプラント施術時の人工歯根の顎骨に対する挿入位置を模擬する画像オブジェクトとして共通するとしても、前
大阪地判令和6年(ワ)2606【電気コーヒーメーカー】<松阿彌>
大阪地判令和6年(ワ)2606【電気コーヒーメーカー】<松阿彌> 本件発明1は、ボイラー内の水温が90~100℃に達した時点でヒータをOFFにし、沸騰によるスチーム圧力を発生させない構成である。 被告製品は、ボイラー内の湯が沸騰してセ氏100.7度(実測値)に達した後にヒータがOFFになり、かつ沸騰による蒸気圧(1035.8hPa)を利用してコーヒー粉を温める構成を有している。 ⇒非充足 「残湯が残っていない」というクレーム文言は、文言通りボイラー内に水が存在しないことを意味する。 被告製品は抽出完了後に約9mlの湯が残る。 ⇒非充足 https://lnkd.in/gX-fFrHY https://lnkd.in/gfqGMJpQ hanrei-pdf-95528.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7509882031296745472/