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令和5年(行ケ)10149【独立バッフルを有する多分岐熱交換器】<宮坂裁判長>
英語版を読む / English version この記事の案内 記事の種類:判決紹介 分類:特許 主な論点:進歩性 / クレーム解釈 / 動機付け・阻害要因 HP初回掲載日:2026年10月1日 事件番号(原文表記):令和5年(行ケ)10149 表示・分類確認日:2026年10月1日(法的分析の再確認日ではない) 令和5年(行ケ)10149【独立バッフルを有する多分岐熱交換器】<宮坂裁判長> 引用文献2の記載から、「バッフルセル」自体が流体の流れを邪魔し方向を変更する構成であり、本件補正発明の「バッフル」に相当する。 また、「バッフルセル」は固体部分(ソリッドドメイン)を含み、流路をブロックする機能を有することから「固体壁」といえる。 さらに、「(単位セルと)別個の壁」の意義について、物理的な分離ではなく機能的な区別を意味すると解釈し、引用発明2において「バッフルセル」と「経路セル」が機能的に区別されていることから、これも相当する。 ⇒両発明とも「熱交換器」に関する技術であり、熱伝達効率向上のために流路構成を工夫するという課題や手段(バ
論点別ガイド:進歩性
進歩性、設計事項、動機付け・阻害要因に関する既存の記事を案内する。判決紹介、論稿紹介、講演資料を含む。各記事の本文と出典を参照されたい。
【知財実務オンライン】『進歩性の論点20個を一つ3分で総ざらい』(著者一同、監修=高石秀樹)
【知財実務オンライン】『進歩性の論点20個を一つ3分で総ざらい』(著者一同、監修=高石秀樹) 【本文要約/判決紹介省略】 「進歩性の全て」の著者陣による担当箇所の説明に付された、高石のコメントの要約である。 1.判断フロー:組合せの動機付けと設計事項は独立した論理であり、個別に検討する。有利不利は事案による。相違点と課題解決の相関が乏しいと設計事項とされやすい。動機付け・阻害要因を争う一方、別ルートとして設計事項を主張することも多い。 2.引用発明の適格性:補足コメントなし。 3.引用発明の認定:審決取消事由として認められることが多い最重要点である。特許庁が審査・審判の論理に合わせて上位概念化した認定には、常に反論の余地を検討する。 4.上位概念化:課題と相関する構成は自由に捨象できない。C1をCに広げると課題を解決しないものまで含むなら、C1は捨象できない。構成の抽象化と課題の抽象化を分けて考える。 5.内在特性 平成30年頃には、内在特性を当業者が認識できなかったことを理由に進歩性を肯定する裁判例が比較的多かった。令和3年から令和6年頃は、
令和7年(行ケ)10056【女性用衣料】<森冨裁判長>
令和7年(行ケ)10056【女性用衣料】<森冨裁判長> *進歩性〇 甲1発明(昔のスポーツブラ)の乳房支持フラップを乳房係合ポケットにオーバーフィットする構成は、本件発明の課題(一つの製品で様々なバストの形やサイズ、補正ニーズに対応できる)とは異なる、甲1発明の課題(ジョギングなどの運動中に、胸が揺れて痛むのを防ぐこと)を解決するためのものである。 本件発明1の出願当時、乳房支持フラップの締め付け位置をバスト下部にし、バスト下部を覆う構成に変更する動機付けがあったということはできない。 +このような構成に変更した場合、乳房支持フラップが乳房を締め付け、これに対して内向きの圧力を提供する範囲が減少し、運動に従事する女性の乳房の過度の動きを防止するという課題を解決することができなくなるのであるから、阻害要因がある。 https://lnkd.in/gY5jz9bD https://lnkd.in/guzTZMdd hanrei-pdf-95353.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedi
東京地判令和5年(ワ)70402【サイフォン雨樋システム】<中島裁判長>
東京地判令和5年(ワ)70402【サイフォン雨樋システム】<中島裁判長> *進歩性〇 乙A25発明と乙A26発明は、技術的アプローチが真逆(前者は乱流発生・後者は乱流防止)で動機付けを欠く。 乙A21発明(通常排水)と乙A25発明(サイフォン式)は技術的思想を異にし、組合せの動機付けがない。 ⇒引用発明(乙A21発明)が流量係数「0.6」という設計上の指標から「従来型の排水システム」と認定し、サイフォン式排水システムとは技術的思想を異にすると判断した。 <共同不法行為に基づく損害額> 被告らは、幇助したにすぎず「侵害した者」に当たらないため、被告らが部材販売により得た利益は特許法102条2項の「利益」に含まれない。 https://lnkd.in/gPpdpynT https://lnkd.in/gMwaFDcX 平成17年(ワ)779号根抵当権設定登記抹消登記手続請求事件 — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7510
令和7年(行ケ)10049【マンコンベヤ】<中平裁判長>
令和7年(行ケ)10049【マンコンベヤ】<中平裁判長> 原告は、「引用発明は…課題を本願発明とは異なる課題解決手段で既に解決している」と主張したが、 本判決は、「異なる別の解決手段によって既に解決しているか否かは動機付けの有無とは関係しない」と判示した。 ⇒進歩性× https://lnkd.in/g-fEkb9W https://lnkd.in/gGgbhwHD hanrei-pdf-95470.pdf — courts.go.jp LinkedIn原文:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7509879203866025984/
令和7年(行ケ)10027【ヒンジ】<長谷川裁判長>
令和7年(行ケ)10027【ヒンジ】<長谷川裁判長> *進歩性〇 主引用発明の課題解決のための構成は、特段の理由なく変更できない。(特段の理由とは?) (判旨抜粋) 甲3発明の構成、すなわち、第一カム部22及び第二カム部23の外側にアーム支持突起16・17が配置するという構成が、課題解決のための構成であることからすると、これを特段の理由もなく、例えば第一カム部22と第二カム部23との間にアーム支持突起16・17に挟むものに変更する等、本件発明1の第一ウイング部材の一対の支持部が第二ウイング部材から突出した突出部を間に挟んで支持するような構成に変更することは、当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 また、甲第4号証には、甲3発明の構成と同様に、本件発明1の第二ウイング部材に相当する構成(支持部材60)に一対の支持部が設けられ、本件発明1の第一ウイング部材に相当する構成(取付部材50)を間に挟む構成しか開示されておらず、甲3発明の構成を変更することを示唆する記載は一切ない。 https://lnkd.in/g4-fmVU7 https://l
東京地判令和6年(ワ)70478【モニタリングシステム】<髙橋裁判長>
東京地判令和6年(ワ)70478【モニタリングシステム】<髙橋裁判長> 原告自身の公然実施発明である「GPS BoT」を主引例として、進歩性× 『乙38発明(GPS BoT)は、被見守り者が所持する端末が、インターバル情報に応じたタイミングで位置情報を送信し、不明なタイミングでバッテリ残量情報の送信をするものであり、本件技術事項は、被保護者が所持する端末が位置情報とバッテリ残量情報を同時に送信する技術であるから、乙38発明と本件技術事項は、位置情報とバッテリ残量情報の送信のタイミングの設定という共通の課題を有し、いずれも被見守り者ないし被保護者が所持する端末が位置情報及びバッテリ残量情報を送信するという点で、共通の作用及び機能を有する。 そして、乙38発明は、インターバル情報に応じて位置情報が送信されるものの、バッテリ残量情報が送信されるタイミングは不明なのであるから、乙38発明に接した当業者は、バッテリ残量情報を送信するタイミングについて、位置情報と同時に行うという本件技術事項を組み合わせる動機付けがあるということができ、組み合わせることにつ
進歩性の審査基準改訂案が公表されました
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/new_shinsakijyun03_gijiyousi.htm 産業構造審議会 知的財産分科会 特許制度小委員会 第3回 審査基準専門委員会ワーキンググループ 議事要旨 論点は、次のとおり。 動機づけの諸観点の考慮の仕方について
主引用発明に副引用発明等を適用する動機づけは、①技術分野の関連性、②課題の共通性、③作用、機能の共通性及び④引用発明の内容中の示唆といった観点を総合考慮してなされること、及び審査官は、いずれか一つの観点のみに着目すれば、動機づけが肯定されるか否かを常に判断できるわけではないことに留意すべき旨を、審査基準に記載すること。また、この点に関して、事例集あるいは判例集において、具体例を示すこと。 「技術分野の関連性」のみにより動機づけの有無を判断することの可否
審査官は、総合考慮すべき動機づけの4つの観点のうち、「技術分野の関連性」については、「課題の共通性」等の他の動機づけとなり得る観点も併せて考慮しなければならな