平成27年(行ケ)10122【皮膚科学的治療のためのシステム】<髙部>
更新日:1 日前
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記事種類:判決紹介
分類:特許
論点:進歩性
HP掲載日:2026-11-01
表示・分類確認日:2026年11月2日
Ameblo初出:2025-05-13(日本時間)
平成27年(行ケ)10122【皮膚科学的治療のためのシステム】<髙部>
『本件審決が認定した引用発明2の「液体水フィルター」は,【0077】の「液体水フィルター」を指し,懸濁フィルターはこれに含まれないと解するのが自然である。そして,…「液体水フィルター」は,皮膚を冷却するものということはできない。』
審決は、引用発明1に引用発明2を組み合わせれば、水フィルターで光をフィルタリングしつつ皮膚を冷却する構成を当業者が容易に想到する、と結論づけていた。
しかし裁判所は、引用発明2の「液体水フィルター」の実質的機能について検討した結果、単に光学的スペクトル調整を目的とするものであって、直接皮膚を冷却する構成は開示されていない、と判断した。
すなわち、裁判所は、引用例2に懸濁フィルター(凍結液体を用いる態様)という別形態も記載されていることを踏まえても、その動作原理や目的が異なり、懸濁フィルターが融解する前まで導波管を間接的に冷却する場合はあり得るが、あくまで融解後は高散乱板になりフィルタリング機能を失う特殊な構成である、と指摘している。加えて、水を常時液体状態で保ち、かつ皮膚冷却を行うという本願発明の態様を引用例2から容易に導き得るとはいえないという結論に至っている。
また、引用発明1との組み合わせに際し、プリズムの代替手段として水フィルターを装着する発想を得ても、使い捨て光源という概念、プリズムが担っている距離保持機能や生物組織との接触面としての機能、さらに冷却を実際にどのように実現し得るかといった課題があり、それらを解決しつつ進歩性否定するほど容易に置換できるとは認め難い、と指摘されている。特に皮膚接触面を水フィルターに置き換えると、一層の厚み、封止構造の複雑化、透過率低下など技術的課題が多いので、当業者が安易に想到する技術とはいえないという判断である。
更新履歴
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2026年11月1日:AMEBLO原文をHPへ初回掲載した。
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