【論稿/米国特許】特許法の域外適用について(龍野文、パテント誌2023年11月)
更新日:3 時間前
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分類:米国
論点:域外適用 / 間接侵害 / 損害賠償
HP掲載日:2026-09-29
【論稿/米国特許】特許法の域外適用について(龍野文、パテント誌2023年11月)
1.直接侵害(271条(a))
①システム発明(NTP判決)
構成要素の一部(サーバー等)が米国外にあっても、システムが米国内で『コントロール(制御)され、かつ有益な使用(恩恵)』が米国内で享受されている場合は、米国内での使用とみなされる。
②方法発明(NTP判決)
全ての工程が米国内で実施されなければ、侵害は成立しない。
③販売の場所(Transocean判決 / Caltech判決)
販売の申出(Offer to sell)の場所ではなく、将来の販売場所」が米国であれば侵害となり得る。
また、引渡しが国外であっても、米国内での営業活動の実態に基づき、米国での販売と判断されうる。
2.構成部品の輸出(271条(f))
①ソフトウェア(Microsoft判決)
抽象的なソフトウェアコードは「構成部品(component)」に該当しない。物理的な媒体(CD-ROM等)に格納されて初めて対象となりうる。
②構成部品の量(Life Techs判決)
271条(f)(1)の「全部または要部(substantial portion)」とは量的な意味である。多成分発明のうち単一の成分を供給するだけでは侵害にならない。
③損害賠償(WesternGeco判決)
271条(f)の侵害が成立する場合、その侵害行為に由来する「海外での逸失利益」も、米国特許法284条の国内適用として、損害賠償の対象となり得る。
3.製法特許製品の輸入(271条(g))
①対象の限定(Bayer判決)
271条(g)の対象は「物理的な物」に限られる。国外での製法実施によって得られた「情報(データ)」を輸入しても侵害にはならない。
②製造方法の定義(Momenta判決)
「製造(made)」には製品の創造や変化を伴う工程が必要であり、単なる「テスト方法」の実施は含まれない。
③単一当事者要件(Syngenta判決)
271条(a)では方法特許の全工程を単一主体が行う必要があるが、271条(g)では、外国でのプロセス実施が複数の主体に分かれていても、その製品を輸入等すれば侵害責任が生じ得る。
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