top of page

<知財実務オンライン>「 生成AIと知的財産権等」(柿沼太一弁護士)

10月2日
読了時間: 3分

この記事の案内

記事種類:講演・動画

分類:著作権

論点:生成AI / 権利制限 / 著作権侵害

HP初回掲載日:2026-10-03

表示・分類確認日:2026-10-03

<知財実務オンライン>「 生成AIと知的財産権等」(柿沼太一弁護士)

1. 「開発・学習段階」と「生成・利用段階」

生成AIと著作権の問題を法的に検討する際は、AIにデータを読み込ませてモデルを作る「開発・学習段階」と、ユーザーがプロンプトを入力して生成物を出力する「生成・利用段階」の2つのフェーズを明確に分けて考える必要がある。

2. 「開発・学習段階」における著作権法(第30条の4)

・原則(適法)

日本の著作権法第30条の4では、機械による「情報解析」のように、作品を見聞きして楽しむことなどを目的としない「非享受目的」であれば、原則として著作権者の許諾なく著作物を収集・学習させることができる。

・例外(著作権侵害となり得るケース)

ただし、特定のクリエイターの作品を狙って「表現をそのまま出力させる(生成物に反映させて人間が楽しむ・利用する)」ような「享受目的」が含まれている場合は、同条の例外規定の適用外となり、原則通り著作権侵害に問われる可能性があります(意図的な過学習など)。

3. 「生成・利用段階」における判断と「技術的措置」

・「出力結果」から「学習の違法性」は直ちに遡れない

仮に、AIが学習した元の著作物と共通する表現(類似性)を持つ生成物がたまたま出力されたとしても、「類似物が出力されたという事実(結果)のみをもって、過去の開発・学習段階に遡って『享受目的があった(=学習行為自体が違法であった)』と直ちに推認することは通常できない。

・侵害抑止のための「技術的措置」の重要性

一方で、AI開発事業者やサービス提供者が、既存の著作物と類似した侵害物を生成しないよう「抑制的な技術的措置(フィルターやガードレール等の安全対策)」を講じているかどうかが重要である。

この技術的措置を講じていることが、開発段階において「享受目的(侵害の意図)はなかった」という主張の強力な裏付けとなる。

4. 企業実務におけるリスク管理と対応

・海賊版データの利用リスク

違法にアップロードされた海賊版(権利侵害コンテンツ)と知りながら学習データに用いることについては、実務上の法的リスクが非常に高い。

・社内体制(ガバナンス)の整備

技術的措置の実装や社内ガイドラインの策定など、コンプライアンスに配慮した運用が求められる。

LinkedInプレビューの原資料:https://www.youtube.com/watch?v=pRu-6HkTZMc

更新・訂正履歴

本文の訂正・補足、分類・表示・関連記事の変更を日付付きで追記する。初回掲載日とは区別する。

2026-10-03:LinkedIn原稿をHPに初回掲載。

2026年10月3日:論点タグを更新。

コメント


Featured Posts
Recent Posts
Archive
Search By Tags
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page