【論稿/特許】不純物クレームの特許性についての検討(松岡徹、パテント誌2024年7月)
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分類:特許
論点:進歩性 / サポート要件 / 数値限定・パラメータ
HP掲載日:2026-09-29
【論稿/特許】不純物クレームの特許性についての検討(松岡徹、パテント誌2024年7月)
公知の物質に対して不純物量のみを数値限定したクレームが、どのような条件で「進歩性」と「サポート要件」を満たすのか?
1.進歩性の判断:従来法の「限界」が鍵
不純物を低減すること自体は多くの場合「自明な課題」とみなされる。そのため、進歩性の成否は「その数値が従来の手法の延長線上で達成可能か」による。
進歩性×: 従来公知の精製方法(再結晶、カラム等)の最適化や繰り返しによって、その不純物量まで低減できる蓋然性が高い場合(例:平成24年(ネ)10057【プラバスタチンナトリウム】事件)。
進歩性〇: 従来法を繰り返しても物理的な限界等により達成不可能であり、新たな製造・精製手法を見出すことで初めて達成できた場合(例:平成20年(行ケ)10430【アカルボース事件』)。
2.サポート要件:課題の認定がキーポイント
原則: 「不純物の低減」が課題である場合、その解決手段は具体的な「製造方法」に依存する。この場合、製造方法を限定しない「物のクレーム」は、開示された範囲を超えると判断されるリスクがある。
例外(特許性が認められる道): 不純物の低減により、従来の物質からは予測できない「異質な効果(顕著な作用)」が生じ、実質的に「新規な物質」を提供したのと同等の技術的貢献がある場合は、物質自体のクレームとしてサポート要件を満たし得る。
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