【論稿/商標】役務「飲食物の提供」の分野における地名を含む結合商標の類否(中村祥二、パテント誌2024年3月)
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分類:商標
論点:商標の類否 / 識別力
HP掲載日:2026-09-29
【論稿/商標】役務「飲食物の提供」の分野における地名を含む結合商標の類否(中村祥二、パテント誌2024年3月)
1.問題の所在
地名+店名を組み合わせた結合商標について、特許庁が商標登録の可否を審査する際、以下の2つのアプローチのどちらをとるかが問題となる。
アプローチ内容部分抽出識別力の弱い「地名」部分を除いて、残りの文字だけを他の商標と比較する判決と、全体を一つの商標として他の商標と比較する判決があり、一貫性がないように見える。
2.判断を分けた本質的な要因
要因①:地名部分が「特定の場所」としてのみ認識されるか
・「日本橋」「六本木(Roppongi)」「京都(KYOTO)」→ほぼ特定地名のみと認識 → 地名として捨象されやすい
・「銀座」→全国各地に「銀座」「銀座通り」が存在 → 特定地名とは限らない → 捨象されにくい
要因②:地名以外の文字部分が飲食店名として多数使われているか
・「かに福」「ふくちあん」→同名店が少ない → 識別力が強い → 抽出して比較可能
・「さくら」「だるま」「大勝軒」「ふくよし」→同名店が多数存在 → 識別力が弱い → 単独では要部として抽出しにくい
3.飲食分野特有の事情
チェーン店だけでなく、個人経営の1〜数店舗規模の事業者が極めて多い。
その結果、偶然に同じ店名が同時多発的に採用される可能性が他分野より格段に高い。
「さくら」「だるま」「大勝軒」のように、特定の語が全国で広く飲食店名に使われることが多い。
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