

【論稿/著作権】ツイートの書籍への掲載が著作権法32条1項の適法な引用とされた例-#KuToo事件-(平澤卓人、知的財産法政策学研究Vol.66(2022))
English version この記事の案内 記事種類:論文・論稿紹介 分類:著作権 論点:引用、著作者人格権、名誉毀損 HP掲載日:2026-10-16 表示・分類確認日:2026年10月17日 事件情報:東京地判令和2年(ワ)19351 【論稿/著作権】ツイートの書籍への掲載が著作権法32条1項の適法な引用とされた例-#KuToo事件-(平澤卓人、知的財産法政策学研究Vol.66(2022)) *東京地判令和2年(ワ)19351 本件ツイートにおける『#KuToo』 との表記が『#kutoo』と表記されているが、誤記であり、引用該当性は否定されず、同一性保持権侵害もない。 「『へんてこりんな人』、『Twitterになると急にバグる』などの表現が原告の名誉感情を侵害するものに当たるとしても、これらの記載の趣旨は、本件活動が女性の靴問題にあるにもかかわらず、本件ツイートが海水パンツで男性が出勤するという女性の靴問題とはかけ離れた極端な状況を例として本件活動を批判していることについて、『逆に』という表現の使い方も含め、その趣旨が通常人の感覚や認識


【論稿】平面的な絵柄に関する著作物性の判断:布団の絵柄事件控訴審(李遠杰、知的財産法政策学研究Vol.69(2024))
English version この記事の案内 記事種類:論文・論稿紹介 分類:著作権 論点:著作物性、応用美術 HP掲載日:2026-10-16 表示・分類確認日:2026年10月17日 【論稿】平面的な絵柄に関する著作物性の判断:布団の絵柄事件控訴審(李遠杰、知的財産法政策学研究Vol.69(2024)) 以下の3つの裁判例は、何れも、平面的な絵柄が付された実用品の著作物性を否定した。 ・布団の絵柄事件(大阪高判令和4年(ネ)745) ・佐賀錦袋帯事件(京都地判昭和 60(ワ)1737) ・Chamois事件(大阪地判平成 27(ワ)9648) ※勝沼シャトー事件(知財高判平成25(ネ)10057)は、看板に描かれた絵の著作物性が否定された。 ●第1類型:短い文字や簡単な幾何図形を組み合わせた単純な絵柄。~著作物性が否定される場合が多い。 ●第2類型:実物を一定程度抽象化して描く要素が含まれた絵柄。~著作物性が認められる場合が多い。 ●第3類型:実物の細部まで比較的詳しく描写する要素が含まれた絵柄。~著作物性が強く肯定される。...


【論考/著作権】「ファッションショーにおける化粧、髪型のスタイリング、衣装やアクセサリーの選択とコーディネートにつき著作物性を否定した事例(1)(2)」(橋谷俊、Vol.47(2015))
English version この記事の案内 記事種類:論文・論稿紹介 分類:著作権 論点:著作物性、応用美術 HP掲載日:2026-10-16 表示・分類確認日:2026年10月17日 【論考/著作権】「ファッションショーにおける化粧、髪型のスタイリング、衣装やアクセサリーの選択とコーディネートにつき著作物性を否定した事例(1)(2)」(橋谷俊、Vol.47(2015)) 知財高判平成26.8.28<控訴審>、東京地判平成25.7.19 一審・二審ともに、ファッションショーの模様を撮影した映像に移った短い場面や背景映像にかかる著作物性、実演該当性を否定した。 ⇒控訴審は、①化粧や髪型、②③衣装等の組み合わせといったものに対して、応用美術の判断基準に拠りカテゴリカルに著作物性を否定した。 ※一審は、①、②③について、写り方を問題とした。すなわち、短い時間で強い光を当てているため細部を把握できず、背景映像も短くぼやけているため具体的な内容を把握することは困難であるとした。 ~写り込んだ書作物の創作的表現(墨の濃淡、かすれ具合、筆の勢い)が再生され
<審判実務者研究会報告書2024>事例6(商標)
English version この記事の案内 記事種類:報告書・活動紹介 分類:商標 論点:識別力、審査・審判実務 HP掲載日:2026-10-11 表示・分類確認日:2026年10月11日 <審判実務者研究会報告書2024>事例6(商標) 【ありふれた氏と慣用的名称とを結合してなる商標の商標法3条1項4号該当性】 知財高判令和5年(行ケ)10031『池上製麺所』事件 氏以外の語義の方が知れ渡っており、語句が通常はそちらの語義の方で認識されている等の事情がある場合、「ありふれた氏」該当性の判断に影響し得る。 「ありふれた氏」該当性の判断において、当該氏を有する者の人数をどう考慮し得るかという点については、具体的な人数で線引きすることは難しいとしつつも、判断の客観性を確保する観点から、具体的な数値的基準を置くことの合理性も認める見解が多数であった。 商標を構成する語に当たる氏を有する者の人数が多くなくとも「ありふれた氏」といい得る場合 ⇒①歴史上の人物や架空の人物の氏の場合、 ②氏が地域的に偏在している場合 ありふれた氏と慣用的に用いら
<審判実務者研究会報告書2024>テーマ5(意匠)
English version この記事の案内 記事種類:報告書・活動紹介 分類:意匠 論点:意匠の類否、審査・審判実務 HP掲載日:2026-10-11 表示・分類確認日:2026年10月11日 <審判実務者研究会報告書2024>テーマ5(意匠) 【意匠の類否判断(判断主体)】 判断主体の認定は、対象となる意匠に係る物品の性質、用途、使用態様が考慮されるものであり、また、物品の外観が最終消費者の購買を左右する場合は一般需要者が需要者となるが、物品の機能に由来する形状が購買を左右する場合は、一般需要者の他に、「専門家」が需要者となり得る。 一般需要者は全体の構成を重視する傾向があり、さらに、一見して容易に目につく部分を重視する傾向があって、全体の構成だけでなく、購買を決定する際のポイントとなる部分(デザイン選択時に重視する部分)の形状を重視する傾向がある。 専門家は、細部観察になる傾向があり、特に、機能と関係がある部分、機能上の重要な部分、改良部分等を細部観察している。 ※審決取消訴訟と侵害訴訟とで判断主体が変わり得ることについても、検討
<審判実務者研究会報告書2024>テーマ4(電気1)
English version この記事の案内 記事種類:報告書・活動紹介 分類:特許 論点:発明該当性、審査・審判実務 HP掲載日:2026-10-11 表示・分類確認日:2026年10月11日 <審判実務者研究会報告書2024>テーマ4(電気1) 【発明該当性(人間の精神活動、人為的な取決め)】 「全体として」自然法則を利用した技術的思想の創作に該当するか否かとは、以下の(ⅰ)~(ⅲ)を要素とする。 (ⅰ)人為的取決めや人間の精神活動そのものが特許請求の範囲に記載されているか、 (ⅱ)当該発明に規定された システムという課題解決のための技術的手段が特定されているか、 (ⅲ)発明の技術的意義が人為的取決めや人間の精神活動そのものに向けられているか https://lnkd.in/grfQp-u5 AMEBLO原文(2025-07-25): https://lnkd.in/gY-zfh3E https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/kenkyukai/sinposei_kentoukai/document
<審判実務者研究会報告書2024>テーマ3(化学2)
English version この記事の案内 記事種類:報告書・活動紹介 分類:特許、欧州 論点:進歩性、審査・審判実務 HP掲載日:2026-10-11 表示・分類確認日:2026年10月11日 <審判実務者研究会報告書2024>テーマ3(化学2) 【出願後に提出された実験結果等の参酌(進歩性)】 進歩性の判断における、出願後に提出された実験結果等(事後的データ)の参酌については、審査官は、意見書等で主張、立証がなされた効果が明細書に記載されておらず、かつ、明細書又は図面の記載から当業者が推論できない場合は、その効果を参酌すべきでない。」と記載されるとおり、明細書又は図面の記載から当業者が推論できる限りにおいて許容されることで、そのプラクティスは一定程度定着している。 欧州でも近時、欧州特許EP2484209(害虫を防除するための殺虫剤組成物)を対象とした審判事件において、技術審判部から付託された質問を受けた拡大審判部により、審決G2/21が公表され、進歩性を検討する際、出願日後に提出された証拠に関して、①後出しされたという理由のみで無視


<審判実務者研究会報告書2024>テーマ6(商標)
English version この記事の案内 記事種類:報告書・活動紹介 分類:商標 論点:商標の類否、識別力、審査・審判実務 HP掲載日:2026-10-11 表示・分類確認日:2026年10月11日 <審判実務者研究会報告書2024>テーマ6(商標) 【結合商標の類否判断】 <既登録商標に別の文字等を追加した構成からなる商標について> ・既登録商標の部分が要部になるかは、既登録商標 の周知性や、意味、用法に関する取引の実情が影響すると考えられる。ただ、「既登録商標に、自他商品又は役務の識別力の有無(強弱)に差がない別の文字等を追加した構成からなる商標」という状況はそもそも あまり存在せず、実際には、品質等表示を付加した(したがって、識別力に差がある) 事例が多い。 ・二つの構成部分のうち識別機能が相対的に強い方の 構成部分が要部として抽出され得る。 ・本願商標「A+B」は、付加された文字「B」に強い識別力があったとしても、もとより既存の登録商標(引用商標)「A」にも識別力があるがゆえに登録されているのであるから、付加された部分「B」のみなら
<審判実務者研究会報告書2024>事例2(化学1)
English version この記事の案内 記事種類:報告書・活動紹介 分類:特許 論点:新規性、新規事項、審査・審判実務 HP掲載日:2026-10-11 表示・分類確認日:2026年10月11日 <審判実務者研究会報告書2024>事例2(化学1) 【先願明細書に記載されているに等しい事項、実質同一について】 知財高判平成26年(行ケ)10097【扁平形非水電解質二次電池】 ・拡大先願における「新たな効果」とは、進歩性判断における「顕著な効果」や「有利な効果」までを要求するものではなく、効果の程度が向上すれば足りる程度のものであり、進歩性判断における効果よりも低いレベルのものであってよい。 ・新規性回避のために汎用される「除くクレーム」補正と拡大先願における微差の判断との関係について、「除くクレーム」補正がされた場合において、除かれた部分と除かれずに残っている部分とで、拡大先願の判断においての、新たな効果を奏するものであるか否かまで考慮されているのかどうか疑問ではないだろうか、という意見が出た。 (判旨抜粋) …審決の認定する相違点A
知財高判令和7年(ネ)10074【予約管理装置】<増田裁判長>
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