

【商標】知財高判令和7年(行ケ)10066『AFURI/阿夫利』<長谷川裁判長>
⇒類似(商標法4条1項11号違反) (1)観念の類否: 原告のラーメン事業において「AFURI」の語は一定の知名度を有するが、酒類の製造販売との関係では、十分な宣伝広告や販売実績が確認できず、当該ブランドの観念が生じるとまではいえない。 一方、「阿夫利」の語は辞書にはないが、神奈川県中部の「大山」の異称である「阿夫利山」や周辺地域を示す名称として用いられている。
東京地判令和6年(ワ)70064【蚊類防除用エアゾール】<髙橋裁判長>
*明確性要件違反 「付着性粒子」とは、処理空間内にエアゾール原液が噴射されて形成された薬剤粒子であって、床面や壁面等に付着し、時間が経過しても付着した状態を維持し、露出部に止まる蚊を駆除・防除する粒子を意味する。 ⇒「時間が経過しても付着した状態を維持」は不明確 ①本件明細書に好ましい付着量の記載があるものの、付着量を確認する試験方法、測定方法等については何ら記載されていない。
【著作権】東京地判令和6年(ワ)14955<中島裁判長>
*引用の抗弁(著作権法32条1項)成立 (判旨抜粋) 被告がDが本件元画像を作成、投稿した行為そのものを批判しているところ、本件画像は本件投稿による批判の直接的な対象であることからすると、これを添付する必要性が極めて高いこと、被告が添付した本件画像は被告の主張を示すのに必要な範囲、分量の限度で本件元画像の一部を切り取ったものであり、添付の範囲も相当なものといえること、少なくとも現時点の本件投稿には本件画像の「引用元」としてDによる投稿のURLが記載されており、このような引用…


【商標法3条1項3号】知財高判令和7年(行ケ)10070『エシカルグレーン』<増田裁判長>
特許庁は、「倫理的(りんりてき)」とすべきところを、判断の核心部分において一貫して「論理的(ろんりてき)」と記載・解釈してしまった!! ⇒審決取消 (判旨抜粋) 本件審決は、その判断部分において、「エシカル」は「倫理的な」等の意味を有すると認定しているものの、その後の「エシカル」の使用例や、本件商標についての検討の場面では、「エシカル」の文字から「論理的な」の意味合いが生ずるとした上で、本件商標の構成全体から「論理的な穀物」ほどの漠然とした意味合いを生ずるなどと認定しており…
知財高判令和6年(行ケ)10077【マッサージ関連サービスを提供するシステム】<中平裁判長>
「プログラムコード」とは「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータなど」を意味するものと解するのが相当であって、ソースコードに限定されない。 ⇒無効審決維持
【不競法】大阪地判令和6年(ワ)12861『千鳥屋』<松阿彌裁判長>
*商品等表示性× 事業の系譜が本件事業に一体的に由来するものであって、原告は本件事業との連続性を営業上利用している。 ⇒原告が近畿地方における本件事業を担当することとなった後、現在に至るまで、近畿地方においても、原告及び被告の祖業である本件事業、ないし被告を含む本件事業から生じた事業の総体を示すものとして需要者に認識される。 したがって、専ら原告の商品等表示として機能するものとは認め難い。(「千鳥屋」=原告だけのものではない。) (親族間の取り決めにより、結論は変わらない。)


【商標】知財高判令和7年(行ケ)10072「あおば皮フ科クリニック」<中平裁判長>
*商標法3条1項4号違反なし 本件商標の構成中の「あおば」の文字部分について、需要者は、「緑色の、若葉、新緑」などの意味、姓氏、地名のいずれの意味合いで使用されているのか明らかでない。 「青葉」の姓氏は全国順位5492位、全国人数1800人程度にすぎないからありふれた姓氏とはいえない。また、「青葉」が特定の場所の地理的名称として著名なものであるとは認められない。
【不競法/営業秘密等】大阪地判令和5年(ワ)12720【建築部材K型フレーム】<松阿彌裁判長>
<1>退職慰労金返還事由なし 被告Aが原告従業員らの被告会社への就業を希望する発言はあったものの、積極的に転職を勧誘・引抜くような発言をした事実は認められない。 本件誓約で禁止される秘密情報は「在籍中に従事した業務において知り得た」情報であるから、取締役退任後に取得した情報はこれに該当しない。+要保護性否定 <2>一般不法行為否定 取引妨害については、原告が正式に受注していた事実は認められず、自由競争の範囲内でのパパマハロの選択の結果にすぎない。 <3>営業秘密性否定
知財高判令和7年(ネ)10048【ホームページ統合サービス提供システム】<中平裁判長>
*非充足(原審と同じ) 「メタデータ」=情報提供者の情報機器に本システムから送信された入力フォームである情報提供者登録用メタデータフレームに、情報提供者が入力したデータを本システムが受信したものであり、ホームページ製作用途を含むもの。 ⇒特許権者が「メタデータ」に当たると主張する各URI及びカテゴリ名等は、ホームページ製作用途を含まないから、非充足。
【知財実務オンライン】「AIエージェントと変える企業知財 ― 業務アシスタントから戦略的パートナーへ」(栗山幸介)
生成AIを、質問に答えるだけの「業務アシスタント」ではなく、必要な資料を自ら取得し、計画を立て、複数工程を連続して実行する「戦略的パートナー」として活用することで、知財部の業務及び組織自体を再設計すべきである。 目標は単なる省力化ではない。 定型的な出願・中間処理・調査をAIに担当させ、人間を、案件の重要度判断、クレーム設計、事業戦略との接続及び知財戦略の策定に集中させる。 1 チャットAIとAIエージェントの違い チャット型:人が質問し、AIが一問一答で回答する段階